踏切・人体の加工・ドッジボール

踏切で一旦停止する時…

対抗車線の車の運転手に目をやる

今日のひとは、踏切を渡るとき、右側をのぞいていた

踏切を渡る途上でしか見られないーーー曲がりくねる線路、線路横にそりたつ家家、先の見えない曲がり角…

線路の中に入ったときにしか見られない景色がすきだ

あの人もそれを見ていたのだろうか

 

 

十数年ぶりに歯医者に行った。

歯を削る振動や音の圧に、人体の加工を感じた。麻酔に、人体の一部を外発的にある状態にすることの不思議さを感じた。機械の形を見ていないのに、先端の太さが瞼の裏に浮かんだ。

麻酔が切れて、痛みが鈍く到来してきている。

 

 

最後のひとりになり、動けない女の子…

周りは動けばいいのに、動かないとこう着状態が永遠に続くからつまらない、動けばいいのにと思っている

だけど女の子は動けない

きっとその子の状況への取り組み方はもっと切実なのだ

わたしはその子と同じ状況に自分を置いてみせる。動き回り、わたしが近寄るたびに鬼の子たちが手を伸ばす様をみせる。そうやって、自分が動くことで相手の手が引き出され、その手にまた自分が反応して…関係が展開していくんだよという例をみせる。